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2007年11月 9日 (金)

ナショナルトラスト運動について

本日付の読売新聞に以下のような記事が載りました。

==引用ここから==========================

「富士」国立公園内の土地、トラスト協会が景観保護で取得

 日本ナショナル・トラスト協会(東京都豊島区)は8日、富士箱根伊豆国立公園内に第1号トラスト地を取得したと発表した。
 山梨県富士河口湖町の採草地約1万平方メートル。周辺で別荘建設が進むなど乱開発の危険があるため、同協会が所有者から約1670万円で買い取ったという。
 トラストは、乱開発による環境破壊から守るため、市民団体らが土地を買い上げる運動で、日本では約40年前に始まった。
 同協会によると、協会加盟の38団体が知床半島や鎌倉などに計約5500万平方メートルのトラスト地を所有している。同協会でも「トラスト地購入に役立てて」という寄付があったのを機に今年3月に基金を創設し、土地取得に乗り出した。
 同協会は「富士山の世界遺産登録に向けた動きを後押しするとともに、税制の優遇措置を盛り込んだナショナル・トラスト法の制定を国に働きかけたい」と話している。
(2007年11月8日19時4分  読売新聞)
==引用ここまで==========================

この記事について重大な錯誤があるので指摘をしておこう。
そもそもナショナルトラスト運動は、乱開発による環境破壊から守る活動ではない
本来の意味は『自然や街並みや歴史的建造物などを国民的財産として次世代へ引き継ぎ、維持・活用しつつ次世代へ引き継いでいくこと。』であることではないか。

この記事を読んで、大井川鐵道のSL列車はどうした、白川郷の合掌造りはどうした、千駄木の旧安田邸はどうしたと疑問を持った方もいるかと思う。
しかしこの記事をよく読んでいただきたい。今回記事になっているのは、『社団法人日本ナショナル・トラスト協会(以下「社団」と略)』であって、『財団法人日本ナショナルトラスト(以下「財団」と略)』ではない。

大井川鐵道のSL列車や白川郷の合掌造りや千駄木の旧安田邸を持っていて、私が関わっているのは財団のほうです。
ただ、たまに「財団法人日本ナショナルトラスト協会」という怪しい記述が普通に本に載ってなんていうのもあります。
中には財団の会員として名を連ねるトラベルライターがこういう記述をしているのはいかがなものか。

私が社団の存在を知ったのは、皇后陛下の実家の一騒動(最終的にはねむの木の庭と言う公園になった)のときで、色々と調べていて偶然ヒットしてきたもの。
というのも、社団の会長は愛知和男代議士で、国会の質問でこれをネタにした政治家(ちなみに西村慎吾代議士)がいたからと言うもの。確かこの人リクルート事件で捕まりそうになったんじゃなかったかな?
ちなみに財団の会長は、最後の国鉄総裁を務めた杉浦喬也氏である。

社団と財団は監督官庁自体が違い、財団は国土交通省、社団は環境省となっていたりします。
愛知和男氏の経歴を調べると、環境庁長官をやっていたそうなので、環境省所管なのはなんとなく想像もできます。
こういうこともあってか、社団の人たちがどんな人たちでどういう活動をしているか一切知りません。
その社団に加盟している団体にどういう人がいるかもいまいちよく知りません。
トラストトレインの中で私に今回の記事のことを聞いても、答えられることは今までに書いたことだけなので、ご了承のほどを…。

自然の保護となると、それが観光資源となるのであればこの国では国土交通省の管轄となりえて、環境保護であれば環境省の管轄ともなりうる、そして重要文化財や世界遺産にするかどうかを決めるのは文部科学省となったりする。

財団が今までどのようなことをしてきたかや、ナショナルトラスト運動がどういうものか知りたいと言う方にはこの本をオススメしたい。

米山 淳一著 「地域遺産」みんなと奮戦記―プライド・オブ・ジャパンを求めて
出版元は学芸出版社、ISBN978-4-7615-1227-9。

著者は長年財団に勤め、さまざまな保存活動に尽力してきました。
財団を退職後地域遺産プロデューサーとして活躍しています。
今年、江戸東京博物館で開催された『大鉄道博覧会』のコーディネーターをされた方です。
すごく人あたりのいい人で、仕事柄全国あちこちを飛び回っていることもあり、意外なところで知り合いに会ったりすることも…。
書評は別の機会に譲りますが、地域遺産の保存等に関わっている人に会う場合は、挨拶状代わりにこの本を持っていったこともあります。

個人的には、私は財団のボランティアメンバーとして、社団に負けないだけの活動をしていると自信を持っているつもり。社団の人たちも財団に負けない活動をしていると言う自信を持って活動をしてくれていればそれでいいかなぁと思っています。

私の考えの中では、社団のほうは環境省系だから、自然環境にしか関わることができないと足かせができていると思っています。
財団は国土交通省系なので、自然環境も街並みも産業遺産もなんでもできると思っている部分もあったりします。

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