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2008年1月20日 (日)

ナイトバードの採算を検証してみる

衝撃の『バスが来ないぞ事件』から1週間。
2ちゃんねらーの受けの良い北海道の沿岸バスの規格担当者の参戦など、色々ありましたが…。
私もちょっとばっかりやってみました。

前提条件として
・バスは目白~福島を名阪国道経由ではしり、片道560キロ、往復1120キロで計算。
・首都高速と阪神高速の通行料が惜しいので、東京~亀山・天理~原ジャンクションから直近の長原インターを利用
・賃率は、関東運輸局が運賃認可の際に審査を行わない条件として示されているものを使う。
・料金計算方法についても、その際の条件を利用する。
・ナイトバードに車両を出した、南観光交通と中央観光は20キロ以上の距離を回送しているが、回送料金はあえて考えないことにする。

その運賃表は以下の通り(下限運賃のみ表記)
対キロ運賃(1kmあたり)
大型車
100kmまで :440円
101~300km:350円
301km以上 :260円
中型車   
100kmまで :380円
101~300km:320円
301km以上 :230円
小型車
100kmまで :320円
101~300km:250円
301km以上 :200円
深夜早朝割増(1時間):2700円
宿泊待機(1泊):23400円
時間待機(1時間):5400円

バス料金の計算方法は、100kmまでの運賃+101~300kmまでの運賃+301km以上の運賃に割増や待機料金を加算したものになります。
今回の1120キロの場合、100kmまでの運賃×100+101~300kmまでの運賃×200+301km以上の運賃×720となります。
深夜早朝割増料金は、22時から5時までの間に走った時間分だけ必要になります。
今回は往復で10時間を想定。
宿泊待機料金は、あくまでチャーター料なので1泊分を加算。

実際に計算して見るとどうなったかと言うと…。
大型車の場合:(440*100)+(350*200)+(260*720)+(2700*10・割増)+23400(宿泊)+25750(高速料金)となりますが、まともに計算すると403350円になっちゃいます。
これを採算ラインだと主張していた往復60人で割ると…。
1人6722.5円になっちゃいます。
これじゃあ、青春ドリームとかカジュアルツインクルに乗ったほうが安上がりで何にも旨みがありません。バスが来ないというスリルは味わえるかもしれませんが(笑)。

ただ、観光バスには距離制運賃の他に時間制運賃と言うのがあって(方向別運賃って言うのもあるのだが、基本的には修学旅行とかでしか使わないはずなので割愛)、こっちで計算してみましょう。
時間制運賃
大型(時間制・1時間あたり):8180円
中型(時間制・1時間あたり):6900円
小型(時間制・1時間あたり):5930円

拘束時間を片道9時間として計算してみましょう。
同じく大型車の場合、(8180*18)+(2700*10・割増)+23400(宿泊)+25750(高速料金)となって出てきた結果は、196390円。
これを採算ラインだと主張していた往復60人で割ると…。
1人3273.167円になり、意外とあっさり採算ラインに乗りますが…。

これにバスの駐車料金だの乗務員の仮眠所の使用料などを入れるとどうなるでしょうか。
大阪市がやっている大阪城の駐車場に9~23時にバスを止めるといくらになるでしょう。
駐車料金は、700円/1時間(8:00~22:00)350円/1時間(22:00~翌8:00)だそうで、朝9時から23時までバスを止めると9450円かかります。
これを加算して計算すると、1人3430.667円になっちゃいます。
ETCの深夜割引を通行料金に適用させても1人3400円を切ることはできませんでした。
こうなると全員が割引運賃で乗ってしまうと赤字!
仮に乗務員を1人3000円のカプセルホテルに泊めたら、1人3500.667円になっちゃいます。

良くまあこんな計算で成り立っていたのかと思うと、驚きを越えて呆れてしまいます。
あと採算に乗せるとすれば、バス会社をいじめて運賃を叩くしか方法はありませんね。

まだまだこういう杜撰なことを続けるのでしょうか…。

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コメント

旅行屋対バス屋の料金交渉で「対キロなんぼ」なんて話は根っこからありません。
所詮一台1日なんぼの世界です。
関東圏の事情は知りませんが、長く勤めた京都の場合で閑散期平日だと5万くらいから、でも秋のピークだと市内走る(当然キロは伸びない)だけに20万円でも「キャンセル待ち」です。
このあたりは普段どのくらいの付き合いがあるかでピークの配車と料金が決まる側面もあります。逆に「大事な客を乗せるから料金は出すから一台まわして、お願い!」ということもありますよ。

新規参入バスの場合は燃料費プラス人件費程度で償却費が出ていない…なんてウワサはいくらでも出てきますね。

>きょうばて@ならまちさん

>旅行屋対バス屋の料金交渉で「対キロなんぼ」なんて話は根っこからありません。
これは計算してて感じました。
対キロ運賃で計算していくと、とてもじゃないけれどツアーバスでやって行けるとは思えない状態に…。
かといって、時間制運賃でやってもそれは同じだったり…。
バスが来ないと言う大事件があったのは、3連休の初日の未明ですから、バス会社が仕事を引き受けてくれなかったのでしょう…。
でも、その連絡が利用者に伝わったのが発車場所と言うのが杜撰すぎるところでしょう。
いくらなんでもバス会社側から直前に仕事をキャンセルするとは思えないし…。
ツアーの運営側は、出庫回送中にバスが事故を起こしたなんて言っていますが、こういう場合だったらバス会社側は全力で代車を出そうとするだろうし…。
やはり支払い面で事故があったとしか思えません。

私が思うに、貸切バスの標準運賃なんて、旅行業務取扱管理者の試験問題の為にあるように感じます。
それくらい、実態と乖離しているということで…

「バスが来ない」って、通常の世界では(お客様にお待たせすることはありうるが)まずないことです。
バス会社が故障や事故で車両を提供できなくなった場合は、他社にお願いしてでもナントカするのもです。 さすがにバス協にも加盟していない札付きバス屋なら手をさしのべる同業者が居ないかも知れませんが、それはレアケースです。 もし、そんなバス屋を手配する旅行屋は、旅行屋自身が信用不安を抱えていると思われても仕方有りません。

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